2013.11.27【社長会見】東海道新幹線の雪対策について
東海道新幹線は、冬季に岐阜羽島〜京都間の「関ヶ原・米原地区」を中心とした雪による遅れを最小限に抑えるよう、
地上・車両設備に様々な対策を実施してきました。
今年度も12月から3月までを「冬期輸送対策期間」と位置付け、これまでの経験を活かした対策により、安全を確保した上で、
安定した輸送を確保することに取り組みます。
(太字部分が、今期新たに取り入れる、または強化する取り組みです。)
1.降雪時に速度規制を行う理由
(1)列車が走行する速度が速くなると、舞い上がる雪の量が多くなる
(2)舞い上がった雪は車体に付着し、氷の塊となる
(3)車体に付着した氷の塊が解けると落下し、バラストをはね飛ばす
→ 以上のようなことを防ぐため、積雪区間やその隣接区間で、速度規制を行う
2.安全で安定した列車運行を確保する取組み(別紙参照)
○雪の舞い上がりを防ぐための対策
・雪の舞い上がり量を減少させるため、スプリンクラーでの散水による濡れ雪化(図1)
・濡れ雪化を正確かつ迅速に判定するため、「降雪情報装置」を導入(図2)
・営業列車の前に回送列車を運行し、線路上の雪を敢えて舞い上げて、車体に付着させることで、
営業列車への着雪量を減少
○雪を取り除くための対策
・ラッセル車、ロータリーブラシ車、除雪機による残雪の除去(米原地区) (図3)
※米原地区以外の大雪の際は、夜間の作業時間帯に人力等による除雪を実施しています。
今年1月には、横浜地区で除雪作業を実施しました。(図4)
○車体に付着した雪の状況を確認するための対策
・N700系の車上カメラにより雪の舞い上がり状態を、地上カメラにより車両床下の着雪状況を、
総合指令所でリアルタイムに把握(図5・図6)
・京都駅〜新大阪駅間の徐行速度の適正化のため、地上カメラを追加で設置(図7)
○車体に付着した雪を取り除くための対策
・除雪や濡れ雪化を図っても車体へ付着してしまう雪は、高圧洗浄機により主要駅(名古屋駅、新大阪駅等)
で雪落とし作業を実施(図8)
※詳細は別紙をご覧下さい。
「東海道新幹線の雪対策について」 ( 640kb / PDFファイル)
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